ツクイヨシヒサの「必筆!仕事人」

マンガ評論家&ライターのツクイヨシヒサによるブログです。酸っぱいブドウの酸っぱさについて、主に語っていきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。

2007年12月

最近、読んだ本(男祭り!)

最近、FC2の「記事を保存」するボタンを押す。
 → なぜか「ログインできませんでした」の画面になる。
というパターンで記事が何回か消えた(グチ)。
(´・ω・`) チェッ


というわけで最近、読んだ本をメモ。



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浅田次郎著『三人の悪党 きんぴか1』
     『血まみれのマリア きんぴか2』
     『真夜中の喝采 きんぴか3』

浅田さんのピカレスク系の代表作の1つです。

元・鉄砲玉の極道と元・自衛隊隊員と元・エリート官僚が、
人生の挫折を機に裏の世界で世直しを始めるというストーリー。

マンガの原作みたいな内容ですが、それほどキライじゃないです。
けど、文章の完成度・キャラ造型の深さから言って、
「天切り松」のほうが数段、上ですね。

あとから作ってるんで当たり前ですけど。



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池波正太郎著『おもしろくて、ありがたい』


池波先生の面白くてありがたい箴言集です。

なんつーか、マッチョですよね。池波大先生の考え方は。
女は張り倒したほうがうまくいく、とかね。

年配の人にウケる理由が何となくわかります。

でも「人間をよく知ってる人だな」というのも、同時に思います。

もし秀吉や家康が若い頃から天下に野心を抱くような人間なら
どこかでそれを人に見透かされて消えていたはずだとか、
大石内蔵助はとても女好きで本人も色好みの家老で終わりたかったはずだとか、
なんていうか立体的なんですよね、人間の捉え方が。

さすが勉強になります。



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大沢在昌著『エンパラ』

15人の作家と大沢在昌氏の対談集。

対談してるのが1995年とか96年なんで、時代が古い感じがしますね。
その時代の最新作の話とかしてるので、なおさらズレを感じます。

途中で大沢氏が、この連載は光文社の編集者が
氏の名前を楯に人気作家と渡りをつけ、
あわよくば仕事をしてもらおうという魂胆でやっている、
みたいな冗談を言うんですが、あながちウソではない気がしました(笑)。




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白川道著『流星たちの宴』

上の『エンパラ』に出てて、作品を読んだことがなかったので試し読みです。

白川道氏は、これがデビュー作。
バブル期の株式相場を舞台にしたハードボイルド小説です。

文庫版で680ページぐらいあるんですが、
デビュー作でそれだけ書けるってのがまず驚きですよね。

読み応えはありましたけど、面白さとしては中の上ぐらい。

ほかの作品を読んでから、評価したほうがいいかなという気分です。




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パオロ・マッツァリーノ『反社会学講座』

ほぼ同じ内容を書籍で読んで、ホームページで見て、
さらに文庫まで買ったのはこれが初めてです。

何度読んでも面白いです。
傑作だと思います。

誤解を生むようなカタカナ・ペンネームではなく、
本名もしくは日本人だとはっきりわかる名前を使ったほうが
よかったのでは、といつも思ってしまいます。

既存の社会学や、データ主義や、世論形成が、
いかに脆弱でウソ八百ばかりかを暴き出すという内容なんですが、
何度か読み返すと「ならコイツが言っていることは本当なのか?」
という疑いが出てくる無限ループな作品です。

その反証の展開のうまさもさることながら、
文章のなかでの茶化し方がとっても上手な方ですね。

合併号には引っかからない

水曜日にコンビニに立ち寄る。
   ↓
足早にマンガの棚へ向かう。
   ↓
『週刊少年サンデー』に手を伸ばす。
   ↓

。。。ハッ! 待てっ!!

 (`・ω・´)キュピーン! 

もしかしてコレは先週号じゃないか!? 「本日発売」の札もないし。



フフフ。。。バカにしてもらっては困るよ、明智くん。(  ̄д ̄)y─┛~~

ボクも、もう32歳だ。いつまでも、こんな小学生が引っかかるような
年末の「合併号」のトリックで金を落とすと思ったら大間違いなのだよ。





オレが20年かかって身に付けたのは、
こんなことしかないのか、と考えたら泣けてきた......orz

っていうか、小学生のときは30過ぎてまで発売日に
ジャンプやサンデーを買っているとは夢にも思わなかったですな。


というわけで、
【30過ぎたらいくら何でも卒業してるだろうと思ってたランキング】
その他のノミネート項目はこちら↓

・美容室でホントはブリーチ液が染みているのに「平気です」と強がる。
・パワプロの育成。
・飲み会で気に入ってる女のコの位置を意識し過ぎてビミョーに遠い。
・ゲーセンで熱くなって万札を崩す。
・マクラが変わると寝られない。
・『コータローまかりとおる!』がいつまで続くのか、友だちと議論する。
・昼飯がランチパックの「ピーナッツ」。
・なんだかんだ言って、笑点は木久蔵のおバカネタが一番面白い。
・ホークスのことをダイエーと呼んでも、話は通じるんだからいいじゃないか。
・やっぱり、刑事ドラマと言えば『あぶない刑事』だ。
・そうそう、昔のドラクエは「ふっかつのじゅもん」ってのがあって……



なんか、もうよくわかんない。

片思いを潰す女子百家

新宿のTSUTAYAで音楽アルバム30枚ぐらい借りてきました。
「そんなアイテムあったのか!?」というような
ロゴ入りの大きな紙袋に入れられました。

で早速、事務所でその中身を確認してみると。。。


 チェッカーズ、光GENJI、河島英五、近藤真彦、小泉今日子、
 アン・ルイス、横道坊主、シブがき隊、テレサ・テン、ザ・モッズ。。。


。。。。。。



。。。古くね? (゚Д゚)オレ、ヤバクネ?


聞きたいモノだけガチャガチャ、カゴに入れてたらこの状態でした。

しかも『真っ赤なうそ』一曲のために明石屋さんまのアルバムを借りたり
(まあ、そんなのが置いてあること自体、レアな現象なんですけど)、
『初恋』一曲が聴きたいがために
「えっ。村下孝蔵ってこんな微妙なおっさんだったか? 本物か!?」
と訝しがったりしてたので、いつの間にか枚数が大量になってしまったのです。



んでね、この時代の曲を聴いてていつも思うのがですね、
昔の若い人はメチャクチャ「片思い」ばっかりしてたんだなー、ってことですよ。

なんか今の恋愛の曲って、「両思いでとってもハッピー♪」か
「お互いいつまで持つかしらね、フン」みたい内容が多いよーな気がしませんかね。

たぶん、いつの頃からか「片思いは恋愛に非ず」という
社会的なコンセンサスができあがってしまったんでしょうなー。



でもね、個人的には、片思い文化を支えていた「情念めいた恋愛感情」ってのは、
日本人の特筆すべき性質だったとも思うんですがねえ
(韓流ブームはたぶん、この辺りの琴線に触れたんだと思う)。


いや、あのね、オレは別に片思いしているヤツが
減ったとか増えたとか、絶対数の話なんかどうでもいいんですよ。

なんつーか、昔はみんなで「片思い」という行為自体に
もっと価値を与えていたような気がするんですね。

「ダメ男を振り回してるだけのバカ女より、
 そのダメ男をずっと健気に待ち続けてる
 片思いレディのほうがエライ!」というような。

でも今は、
「それでダメなら意味ないじゃん。
 とりあえず、ほか見つけてから様子を見たほうが利口だよ。
 そうじゃないと、マジでアンタ負け犬まっしぐらだし」とか、
戦国時代に合従連衡を説いて回る諸子百家のような
弁舌さわやかな女子百家がクラスに5、6人はいるので、
「ワタシこの片思い忘れない (>_< )」論者はあっさり看破されてしまうわけですよ。



。。。ええ、ええ。


。。。。。。はいはい。

。。。。。。。。。もちろん、わかってますよ。


「昔はよかった」話をし出すほど、オレも歳を取ったってことですよ。
 ┐( -"-)┌ ヤレヤレ...


でも、そう考えると、株だ土地だワンレンだと
ただバカ騒ぎしてるだけのように見えたバブル時代のほうが、
今よりまだ情緒溢れるいい時代だったのかしら???


そんなことないよね。
いい大人たちがアッシーだの、
メッシーだのミツグだのって言ってキャイキャ喜んでたもの。

松井秀喜に会った日




えー、オレも一応プロのハシクレなんで、
あんまり「誰々に会ったキャー!」とか「緊張しちゃった、テヘ」
みたいなことを書かないようにしてるんですが、
今回ばかりはちょっとココロのアルバム代わりにメモっておくわけですよ。


つい先日、松井秀喜選手に取材させてもらいました。

ありがたいことに、この仕事に就いてから、
たくさんのプロ野球選手に会わせてもらってますが、
やはり松井選手に直接、質問できるというのは思うところがありますね。。。


オレは松井選手の1コ下です。

1992年、松井選手が甲子園の2回戦で5打席連続敬遠されていたとき、
オレは北関東の弱小校で「甲子園なんて夢のまた夢」な野球部員をやっていました。

しかも、ケガしてフテ腐れていました。

高校野球界というピラミッドにおいて、
聖帝サウザーと、「汚物は消毒だー!」から
逃げまどう貧民ぐらいの差があったわけですよ。


アレから15年が経ち、当たり前ですが、
オレと松井選手の差は縮まるどころか、とんでもなく広がり続けただけで、
「そうは言っても同じ高校生」とか言えた分だけ昔のほうがマシだったわけですが、
それでもこうやって一瞬でも交錯したりするんだから、
人生ってのはそう捨てたモンでもないのかも
しれないのかもしれないとか、思ったり思わなかったり。


というわけで、松井選手はとてもいい人でした。

最近、読んだ本(2)

なんかFC2がいろいろイジくってて、この頃、使いにくくて構わん。
ミクシィと同じ「改悪病」だな、こりゃ。



奥田英朗著『サウスバウンド』

父親が元・過激派、という今どきキャッチーじゃない設定なのに、
奥田氏の軽い筆致で描かれると何だか楽しく読めるから不思議です。

学生闘争の考え方とか、今の中高生はどう思うのか気になりました。
単純に小説として読むだけでも面白かったです。
個人的には『空中ブランコ』より、こっちのほうが好き。




北尾トロ著『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』

オモシロ裁判傍聴記。
これはその前に読んだ『キミは他人に鼻毛~』のほうが面白かった。

裁判って基本的に扱っている内容が笑えないから、
どこまで茶化すのかスゴく難しいですよね。





塩野七生著『マキアヴェッリ語録』

いつかパナマ帽を片手に、白いヒゲを撫でながら
「待ちたまえよ、キミたち。それこそがマキャベリズムで言うところの~」とか
若い学生たちに言うべき場面が来たら困るな~と思って読んでおいたわけですが、
1つわかったことは「マキャベリ」じゃなくて
「マキアヴェッリ」と呼ぶほうがそれっぽく聞こえるな、うん。





吉村葉子『お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人』

文庫になるぐらいだから、もしかたら良書なのかも。。。
と手を出したオレの勇気を見事にあざ笑ってくれた本。

おフランス人のブランチは、焼き立ての何とかパンにベーコンと目玉焼きを挟んで、
ほにゃららティーを飲みながら、ご近所のマダムたちとテーブルを
囲むのがルールなのよ、ウチのダンナにはわからないみたいだけど、オホホのホ。

みたいな話が大好きな人は、向いているんじゃないでしょか。
根本的に「フランス」が「ベトナム」に変わっても、
売れ行きが変わらないような普遍的な哲学を盛り込んでほしかったです。
贅沢ですか、そうですか。




松井秀喜著『不動心』

ちょっと仕事の関係もあり、目を通しました。
当たり前ですけど、ボールが遠くに飛ばせるだけで
一流のアスリートになんかなれないですよね。

特に松井選手の場合、ジャイアンツからヤンキースですからね。
そのプレッシャーたるや、ホント想像つかないっす。

ただ、やっぱり少し文章がキレイ過ぎますかね。

。。。えっと、とりあえず今回はここまで。
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【 ツクイヨシヒサ 】


マンガ評論家&ライター。1975年生まれ。書籍、雑誌、ムック、インターネットなどで活動。

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●著書「あだち充は世阿弥である。──秘すれば花、『タッチ』世代の恋愛論」(飛鳥新社)発売中。

  


●編著「ラストイニング 勝利の21か条 ─彩珠学院 甲子園までの軌跡─ (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)」(小学館)発売中。

  


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