ツクイヨシヒサの「必筆!仕事人」

マンガ評論家&ライターのツクイヨシヒサによるブログです。酸っぱいブドウの酸っぱさについて、主に語っていきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。

2011年01月

プロ野球選手100人が選ぶ「野球マンガ」

1月21日(金)放送の『すぽると!』の特別コーナーで、
「プロ野球選手100人が選ぶ 野球マンガ」ベスト5が発表されてました。


野球好き、マンガ好きとして、これは見逃せません!


気になる結果は以下の通りでしたー。


●第1位 『名門!第三野球部』 18票

名門!第三野球部 決勝直前!!編 (プラチナコミックス)


「ランキングなのに、上から発表かよ!」というツッコミ、ありがとうございます。m(__)m

何ごとも固定観念はいけません。

それにしても『第三野球部』は正直、意外でしたね。

確かに面白かったですよ。

連載当時はオレも、部活の練習で天秤打法のマネをしたり、
目一杯に投げこんだカーブを「今のは50パーセントだっぺ」とか言ってましたしね。


だけど、いわゆる誰でも知ってる超有名作品ってわけじゃない。
こういうランキングで1位になることって、ほとんどなかったんじゃないでしょうか。


しかも、選んだのが現役のプロ野球選手たちというのも驚き。


「アンタたち、小っちゃな頃から
 ずっと第一野球部だったでしょうよ!」
 っていうw


もしかしたら我々、一般人が思っている以上に
彼らのほうが「努力して上手くなる喜び」に共感できるのかも。




●第2位 『ドカベン』 14票

ドカベン DVD-BOX (初回生産限定)



こちらは、もう「ザ・王道」でしょう。

『ドカベン』『大甲子園』から入り、
『一球さん』『球道くん』などを経て、
『野球狂の詩』『あぶさん』へと読み進めていくのが、
正しい日本球児の成長過程というものです。




●第3位 『キャプテン』 9票

キャプテン 1 (集英社文庫―コミック版)



上位に登場した〝努力〟〝王道〟というキーワードから
連想すれば、答えは自ずとこうなるかなと。

野球を純粋にがんばってる姿を描くだけで面白い。

これって単純にスゴイことですよね。




●第4位 『タッチ』 9票

タッチ (8) (小学館文庫)


ここで来ました! あだち充の『タッチ』。

見事、同票の3位タイを獲得です。


ちなみにVTRでは、
和田毅投手(ソフトバンク/29歳)、馬原孝浩投手(ソフトバンク/29歳)、
小谷野栄一選手(日本ハム/30歳)、岩瀬仁紀投手(中日/36歳)、
三浦大輔投手(横浜/37歳)らが登場し、コメントされていました。




●第5位 『MAJOR』 8票

Major―Dramatic baseball comic (27) (少年サンデーコミックス)


5位は昨年、長期連載を終了した『MAJOR』。

比較的、新しい作品のせいでしょう。

前田健太投手(広島)、田中将大(楽天)など、若い選手が推していました。




以上が、上位5作品です。

なかなか面白いアンケートでしたね。


今度はぜひ「今、連載中の野球マンガ」の中から、
プロ野球選手100人が認める作品のランキングを作ってほしいです。





    

2010年後半に読んだ本

相変わらず読んだ本を書き留めないまま、年を越してしまった。。。


2010年後半に読んで、印象に残った本をいくつかご紹介。




『「企み」の仕事術』(阿久悠著/KKロングセラーズ刊)



作詞家・阿久悠が自らの創作スタイルを語った一冊。

新しい本ではないんですけど、非常に読んでいて胸に残る言葉が多かったです。


いくつか抜粋すると、、、


「あくまでも、ちらほらと、違う人が別の角度で
 こだわっているのが聞こえたりしたときが、つかまえどころだ。
 はっきりとした情報として流れ出してからでは遅いのだ」(情報のアンテナについて)

「歌とは、『時代の中で変装している心を探す作業』だと思う。
 ところが、愛も、幸福も、悲しみも、淋しさも、怒りも、痛みも、
 何かの事情で隠れてしまっているのが今の時代ではないか」(情緒について)

「作詞家として売れるということ、作品論ができるということ、
 この二つは別の評価だと思う。
 僕は作詞家としての仕事を
 作品論として評価してもらえるのがいちばんうれしい」(ヒットについて)


などなど。


「歌」や「作詞」の部分を、
「本」や「執筆」「編集」という単語に
入れ替えたくなるフレーズばかりで、
皿が割れるかと思うほどヒザを打ちまくりました。


やはり阿久悠先生は偉大です。







『マンガ脳の鍛えかた』(門倉紫麻著/集英社刊)


『週刊少年ジャンプ』40周年を記念した、人気マンガ家たちへのインタビュー集。


とにかくメンツがスゴすぎます。


・秋本治、荒木飛呂彦、尾田栄一郎、本宮ひろ志、橋陽一、ゆでたまご、森田まさのり。。。。。。

・鳥山明、井上雄彦、冨樫義博らのビッグネームも、アンケートにて名を連ねています。


インタビューの中身も充実。

普段あまり語られることのない、作品へのこだわりや仕事のスタイル、
読者への思いなどが、ふんだんに綴られています。


著者・門倉紫麻さんのマンガに対する愛情、先生たちへの尊敬の念、
読者への心くばりなども、至るところから伝わってきます。

マンガ家を目指す若者はもちろん、
ジャンプを読んで育った人なら必ず楽しめるはず。


門倉さんとは、同じマンガを扱うライターとして、
ぜひどこかで一度お話してみたいなーと思いました。








『のはなし さん』(伊集院光著/宝島社刊)


以前、このブログで前2作の感想を話した「のはなし」シリーズの第3弾です。

もともとこの本に書かれているネタは、
伊集院さんが今はなきツーカーのメルマガで連載していたもの。

なので3冊目ともなると、さすがにタマが切れてくるのか、
本としてのパワーは前2作ほどではなかった気がします。

それと全体の構成も、細部の校正も、ちょっと雑な感じが。。。。。。


人気や話題があるうちに、と慌てて作っちゃったんでしょうかね。




●そのほか、「こんな本も読んでいたよ」メモ。
・『ララピポ』(奥田英朗著/幻冬舎刊) ・・・なにげに笑えない群像劇。
・『町長選挙 』(奥田英朗著/文藝春秋刊) ・・・表題作は伊良部シリーズのなかでも秀逸。
・『最悪』(奥田英朗著/講談社刊) ・・・これは長さのワリには、「まあまあ」な感じ。
・『テッカ場』(北尾トロ著/講談社刊) ・・・今度はマニアの鉄火場に、トロさん潜入。
・『大阪づくし私の産声』(山崎豊子著/新潮社刊) ・・・名作の背景がわかるエッセイ。
・『天然まんが家』(本宮ひろ志著/集英社刊) ・・・自伝。やっぱり本宮マンガは偉大だ。
・『ヤンキー大集合』(イースト・プレス刊) ・・・小ネタを羅列しただけの懐古本。
・『Twitter使いこなし術』(根岸智幸著/アスキー新書刊) ・・・ツイッターやってます↓
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【 ツクイヨシヒサ 】


マンガ評論家&ライター。1975年生まれ。書籍、雑誌、ムック、インターネットなどで活動。

●ツイッターはこちら↓ https://twitter.com/tukui88

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●著書「あだち充は世阿弥である。──秘すれば花、『タッチ』世代の恋愛論」(飛鳥新社)発売中。

  


●編著「ラストイニング 勝利の21か条 ─彩珠学院 甲子園までの軌跡─ (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)」(小学館)発売中。

  


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