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安藤健二著『封印作品の闇』


メディアに封印されてしまった作品を取り上げ、
その原因を追及するルポルタージュ、
『封印作品~』シリーズの最新文庫版です。

今回の本では、
『キャンディ・キャンディ』
『サンダーマスク』
『ジャングル黒べえ』
『オバケのQ太郎』
の4作品を取りあげています。


じつは著者の安藤健二氏とは、以前に
『週刊SPA!』で取材させていただいたことがあります。

とても真面目な方で、
もともとは産経新聞の記者をされていたそうです。


「封印作品」というテーマのディープさから、
おそらくヲタクっぽいとか、アングラっぽいイメージを
持たれることが多いと思うのですが、
本人はまったくそんな感じはありません。
著作の中身も本当に骨太なルポルタージュです。


膨大な資料の収集・調査、自分なりの仮説・推測、
当事者や周辺関係者へのアプローチ・取材、
導き出された事実に対する検証・結論。

扱っている題材こそ、マンガやテレビ番組など、ソフトなものですが、
安藤氏自身は非常に硬派なジャーナリストであることが内容から伝わってきます。


何ていうか、読者に対して真摯なんですよね。
ヘタなウケ狙いやサービスをしない代わりに、
ツマらない妥協や手抜きもしないというか。


同じ出版人として、こういう人の本が売れてほしいなーと思えました。


というワケで、気になる「封印の理由」については、自分の目で確かめてください。


ちなみに、会ったことある人だからホメてるわけじゃないですよ。
つまらなかったら、わざわざこんなの載せずに無視しますもん。