文章で笑わせるのって難しいですよね。

一発ギャグみたいに勢いでゴマかせないし、仕草や表情でフォローもできない。

何より、相手の反応が見えないというのが一番コワイ。

「もしかしてコレ、こっちがジョークで言っているってことが
 読者に伝わってないんじゃ。。。?」なんて考え出すとホント、キリがない。


というわけで、1人語りの文章で笑わすことができる人は無条件にリスペクトです。



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『ツチヤの口車』(土屋賢二著/文藝春秋刊)


『週刊文春』でお馴染みの連載です。
土屋先生は「哲学自虐ネタ」という独自の立ち位置を
フォーマット化されているので、いつでも安心して読めます。


ちなみに奥様ネタもいいですが、個人的には
研究室の女学生との会話ネタが好きです。



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『妻の口 一度貼りたいガムテープ』(綾小路きみまろ著/PHP研究所刊)


ウチの母親に「きみまろネタって何が面白いの?」と訊ねたら、
「だってホントのことだから(笑)」って言ってました。


ハタから聞いていると悪口にしか聞こえないのに、
むしろ本人たちがすすんで楽しんでしまう。。。


それはひとえに言葉のチョイスの妙なんですよね。

文字で読むと、さらにそのことがよくわかります。



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『つっこみ力』(パオロ・マッツァリーノ著/筑摩書房刊)



パオロ・マッツァリーノさんの新書です。

何かの講演が、もとになっているのかな?


言葉遣いなどは相変わらず軽めですが、
その裏にある思いや情熱がいつもより行間から
発せられていたように感じました。

やっぱり、そういうのがないと書けないですよね。



では、また次回。